シンガポール紀行・最終章
~ジュロン・バードパークとラッフルズホテルとロングバー~
最後の日、西地区にあるジュロン・バードパークにタクシーで行く。シンガポールではタクシー代は安い。30分以上乗っても17ドル(1300円)、前回の植物園と同じ料金だ。
公園に入ると、フラミンゴやインコの姿が華やかだ
ボーっとした姿でノロノロと歩く面白い鳥は「シュ―ビル」、池に咲く赤い蓮の花は鮮やかで、飛び下りるペリカンと波しぶきが美しい。
深い緑の森の、高い崖から落ちる滝の水と足の長い優雅な鳥が、あたかも密林のような雰囲気を醸し出している。
広場ではバードショーが開かれていて子どもたちの大歓声が聞こえる。
花の輪をくぐるインコ、人の手にとまる鳥、皆が楽しんでいる。
最後に100羽の鳥が舞台に大集合する姿は、なかなか見応えがあり印象的だ。
ペンギンがいるのは クーラーの効いた涼しい部屋だ。暑い日差しを避け、休憩にはもってこいのペンギン観賞になる。
バード・パークを見終わって市内に戻り、イギリス植民地から独立までシンガポールの歴史とともに歩んだラッフルズ・ホテルに行く。
アーケードにはたくさんの有名店が軒を連ねている。そして瀟洒なレストランやカフェがある。
ホテル内には宿泊客以外は入れないが、このようなレストランには入れる。
その一つ、ピーナッツの殻を床に捨てながらビールを飲むという、コロニアル時代そのままの雰囲気を持つ内装の「ロングバー」。天井に付けられた古いファンが、往時を思い出させるかのように緩やかに動いている。
ちょうど入ろうとするその時、今まで一度も降らなかったスコ―ルが雷鳴とともに始まった。日本ではありえないような すごい土砂降りが1時間も続き、私達の最後の日に、忘れられない熱帯の想い出をつくってくれた。
スコールの雨の音を聞きながら飲むビールとトロピカルカクテルは、アジア・シンガポールのイギリス的味であった。
スコールのあがった戦争記念公園は日本軍3年間の占領時代を偲ばせる。