ジュピターのブログ~令和徒然紀行~ 

旅(海外・国内)の写真と紀行文、日常のできごととエッセイと風景や花や自然の写真と書評

2010年11月

26.絶景・白いクリフ「セブンシスターズ」
 
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ロンドンのホテルに重いトランクを預けて、2泊分の衣類をリュックに入れ、列車でイースト・ボーン、ライ、ドーバー、カンターベリーの旅に出る。
 
まずVictoria Station18番プラットフォームからEastbournへ行くためにOre & Littlehampton行きに乗る。前1~4両がEastbourn行きなのだが、最初わからず7両目に乗っていて、近くの客に聞いてあわてて前の車両に移るというハプニングはあったが、なんとか目的地に向かう。直通があるのだが、この時間は途中下車の列車だ。
 
この切符は妻がパソコンでアドバンス・チケットを購入してくれたお陰で、1時間半もの列車の旅にたったの6ポンドにしかならない安いものを手に入れることができた。
 
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Eastbournからは駅前のインフォメーションでちょうど10分後に発車するというバスのチケットを求める。 1時間1本のビーチヘッド経由ブライトン行きにぎりぎりのタイミングで駆け込んで間に合う。
 
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 セブン・シスターズのバスストップの前のビジターセンターで聞くと、気のいい係りのおじさんが、
 「一番良いポイントへ行くには、皆が行くクリフの下へ行く道よりも、川の向こうの小道を辿って丘へ登ると最高の写真が撮れるよ」と教えてくれる。
 
 おまけに、2泊分の衣類の入っている、嵩張るリュックをカウンターの後ろに預かってくれるという。
 
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歩けども歩けども、なかなか絶景・クリフの対岸に着かない。失敗したかなと思ったが、やはりアドバイスに従ってよかった。
 
対岸のポイントは本当のセブン・シスターズが見える絶好の場所であった。白いクリフが7つ全部見える。太陽の光に輝く白いクリフはもっとすばらしい眺めに違いないと想像するほど残念な天気ではあるが・・・・。
 
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ドーバーから南の海岸線は白亜層の土壌が続き、垂直に切り立つ白い絶壁が海に落ち込み映画のロケなどにもよく使われる景勝地である。特に、玄関口ドーバーと、ブライトンからイースト・ボーンに続く海岸は有名だ。このセブンシスターズはその名のとおり大小織り交ぜて7つの白いクリフが並ぶ美しい絶景の地となっている。この地を是非この目で見たいと思い、この旅の最後に企画した。
 
帰り道、あと10分でビジターセンターというところで、ポツポツと雨が降り出してきた。少し濡れたが、もっと早く降り出していればあの絶景を見ることをあきらめたかもしれないと思うと、ものは考えようだ。
 
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25.久しぶりのロンドン
 
トーキーからエクセターで乗り換え、昼前にはロンドン・パディントン駅に着く。
 
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列車の4人掛けのテーブル席には初老の夫人が簡単なランチを食べながらノートを広げて仕事をしている。時折携帯電話で話をしている。ノートを見るとどうも体育関係の先生のような感じだ。教養のある人でも、携帯電話で遠慮なくやや大きな声で話すことは、ここイギリスではマナー違反ではないらしい。イギリスの常識が日本の常識ではないように、日本の常識はイギリスの常識ではないようだ。
 
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レディングにワンストップしただけでロンドンに着いたので、ホテルに荷物を置きハイドパークを久しぶりに散歩する。
馬に乗る女性の姿がいかにもイギリス的だ。
 
隣のケンジントンガーデンのロングウォーターのベンチで、休憩する市民の姿を楽しむ。夕日がまぶしい。
 
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赤色の2階建てデッキバスでランカスターゲートからピカデリーサーカスまで行く。
バスの上からロンドンの混雑している街の雑踏を観察する。まだ、勤め人はこの街を歩いていないはずだから、この雑踏は観光客か地方からの客なのだろう。インド、中東、アフリカ、アジアなどイギリス人や西洋の白人よりカラードのほうが多いように見受けられる。
 
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夕食には、ロンドンで時折使う馴染みの中華店「Poons」でSpecial Fried Rice(炒飯)と Stir Fried Beef With Seasonal Green Vegetable(青梗菜と牛肉炒め)Grilled Meat Dumpling(焼き餃子)を食べた。餃子以外はおいしかった。
 
帰りにレスター・スクエアを通ると人だかりがしている。なんとJulia Robertsが次回作の映画のプロモーションをしているというのだ。
人だかりの後ろから、かろうじて見えるのだが判然としない。ただ彼女のインタビューの声だけは聞こえる。日本の銀座のような場所だからこういうこともあろう。
 
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24.ペイントン・ダートマス保存鉄道
 
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トーキーからバスでペイントンに行き、ペイントンから保存鉄道「ペイントン・ダートマス蒸気鉄道」に乗る。
ペイントンの駅は観光客が行列しており、しかも列車は既に予約で満杯だ。それでも3両増連結して座ることができた。こんなに混む列車はイギリスでは初めてだ。人気があるコースだそうだ。
 
列車がゆっくり走るデボンの海岸は、進行方向左側に席をとると青い空・青い海・白い雲・白い波そして色とりどりのビーチパラソルを見せてくれる。イングリッシュ・リビエラと呼ばれる所以だ。全長わずか11.2キロの短い距離だが35分でキングズウエアに到着する。
 
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そこからダート川を挟んで向かいのダートマスへはフェリーで5分だ。満員だがピストン輸送するようだ。ダート川から見る海軍士官学校の威容は美しい。
 
ダートマスの街にはブラック・アンド・ホワイトと呼ばれる様式の建物が多く、その姿は街の景観を際立たせている。
 
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遊覧船でダートマスからトットネスまでさかのぼる。両岸には洒落たリゾートハウスやホテル、緑の芝生が美しい小高い丘が続く。川にはキングズフィッシュもいる。
 
中間点ではこのクルーズの呼び物、アガサが愛した「グリーンウエイハウス」が鬱蒼とした森の中に少し白い壁をみせてくれた。ボートハウスはよく見えたが、グリーンウエイハウスはその名のとおり緑の木々でちらりとしか見えないのだが・・・。
 
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終点のトットネスもダートマスと同じような、栄えている港町だ。ここからダブルデッキのバスで風に吹かれながらトーキーへ戻った。ゆっくりとイギリス・カントリー時間の流れるクルージングであった。
 
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23.アガサ・クリスティの街トーキー
 
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プリマスでレンタカーを返し、列車でアガサの街・トーキーへ向かう。
ニュートン・アボットで乗り換え、列車は「イングリッシュ・リビエラ」と呼ばれる海辺のリゾート地を沿ってトーキーへ入る。
 
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トーキーの駅は小さな田舎町の駅といった感じで中心街からは少し離れている。
 
我々の宿泊した「グランドホテル」はこのトーキー駅のすぐ傍なので、ゴロゴロとトランクを引きながらチェックインする。
このホテルはアガサが新婚旅行で過ごした由緒あるホテルだ。海岸通りに面した庭にはプールがあり、プールの見えるレストランやバーはそれなりの格式がある。
 
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海岸沿いにはプリンセス・公園が広がり、そこから海に突き出た木の桟橋もプリンセス・ピアと呼ばれ、観光客で賑わっている。
ヴィクトリア女王の子ルイーズ王女が訪れたことを記念してプリンセスの名がつけられている。
 
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トーキー・ミュージアムは、ショッピング街を通り抜け、坂道を登ったところにある。正面に鮮やかな色の旗や看板が掲げられている。
ここにアガサ・クリスティの常設展がある。アガサ・クリスティは前の夫の苗字を使っていたこと、ベストセラーになったのは離婚後のことであったこと、などの説明がおもしろい。
 
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このミュージアム以前にアガサの展示室があったのが、トア・アビーという大修道院の資料館である。
大修道院遺跡は街中を走るトラム・カーの訪れる場所ともなっている、美しい庭のあるアビーだ。
 
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22.ダートムーア国立公園
 
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プリマスから30分ほどのドライブで、独特の景観を誇る、「ダートムーア国立公園」に着く。ここは、アガサ・クリスティのミステリーの舞台としても登場し有名になった所でもある。アガサの街・トーキーはすぐ近くだから当然ではあるが・・・。
 
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荒野(ムーア)には紫色のへザー(Heather)と黄色のゴース(Gorse)が一面に咲き、そのすばらしい景観は観光客を感動させる。ウェールズのブレコン・ビーコンやスノードン国立公園とは違った南イングランドのなだらかな丘が続く。
 
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公園の入り口Widecombのヴィジターセンターでは私と同い年という、気のいいおじさんがムーアの楽しみ方を教えてくれる。同じ「申年」だというと、きゃっきゃっと笑い、冗談を言う。
 
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この村は小さな、美しい村で、近くにはいくつもの奇岩(Tor)が見られ、そこまでハイカーは歩いて登る。しかし、とても風が強いのが難点だ。奇岩を登る、ロック・クライミングの姿は、厳しい自然とそれを楽しむイギリス人の姿が対照的でおもしろい。
 
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今日でイギリスのドライブは終わる。小回りの効く便利なレンタカーであるが、不案内な道を探しながら行かなければならないのと、事故の起きないように神経を使う。ここまで故障もなくよく走ってくれた。「Europe Car」というレンタカー会社を初めて使ったが、料金もリーズナブルで、連絡担当の日本人が親切だった。
明日からの列車の旅は気楽に楽しめるものとなるだろう。
 
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