26.絶景・白いクリフ「セブンシスターズ」
ロンドンのホテルに重いトランクを預けて、2泊分の衣類をリュックに入れ、列車でイースト・ボーン、ライ、ドーバー、カンターベリーの旅に出る。
まずVictoria Station18番プラットフォームからEastbournへ行くためにOre & Littlehampton行きに乗る。前1~4両がEastbourn行きなのだが、最初わからず7両目に乗っていて、近くの客に聞いてあわてて前の車両に移るというハプニングはあったが、なんとか目的地に向かう。直通があるのだが、この時間は途中下車の列車だ。
この切符は妻がパソコンでアドバンス・チケットを購入してくれたお陰で、1時間半もの列車の旅にたったの6ポンドにしかならない安いものを手に入れることができた。
Eastbournからは駅前のインフォメーションでちょうど10分後に発車するというバスのチケットを求める。 1時間1本のビーチヘッド経由ブライトン行きにぎりぎりのタイミングで駆け込んで間に合う。
セブン・シスターズのバスストップの前のビジターセンターで聞くと、気のいい係りのおじさんが、
「一番良いポイントへ行くには、皆が行くクリフの下へ行く道よりも、川の向こうの小道を辿って丘へ登ると最高の写真が撮れるよ」と教えてくれる。
おまけに、2泊分の衣類の入っている、嵩張るリュックをカウンターの後ろに預かってくれるという。
歩けども歩けども、なかなか絶景・クリフの対岸に着かない。失敗したかなと思ったが、やはりアドバイスに従ってよかった。
対岸のポイントは本当のセブン・シスターズが見える絶好の場所であった。白いクリフが7つ全部見える。太陽の光に輝く白いクリフはもっとすばらしい眺めに違いないと想像するほど残念な天気ではあるが・・・・。
ドーバーから南の海岸線は白亜層の土壌が続き、垂直に切り立つ白い絶壁が海に落ち込み映画のロケなどにもよく使われる景勝地である。特に、玄関口ドーバーと、ブライトンからイースト・ボーンに続く海岸は有名だ。このセブンシスターズはその名のとおり大小織り交ぜて7つの白いクリフが並ぶ美しい絶景の地となっている。この地を是非この目で見たいと思い、この旅の最後に企画した。
帰り道、あと10分でビジターセンターというところで、ポツポツと雨が降り出してきた。少し濡れたが、もっと早く降り出していればあの絶景を見ることをあきらめたかもしれないと思うと、ものは考えようだ。